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[TEXT:吉田 高盛(YBS横浜ベイスクール)]
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子供達に教えていてちょっと気になるジャンルは、文章以外では文法が筆頭にあげられます。一旦その法則を身に付けると、ほとんど確実に得点を落とすことのない、国語の中では珍しい公式的なジャンルの問題なのですが、どうも子供達にとってみるとややっこしさばかりが先に立ち、学習意欲がなかなか起こらない分野のようです。実際のところ、算数の「〜算」をいくつも覚えて、さらにそれを応用させて解くものよりもはるかに楽に得点できるはずです。ただし文法の場合、学習にかけるべき時間は、他の語句問題と同様にさほど多くの時間は割けません。その上で確実に知識を定着させるには、根本から文法の構造を理解した状態で後から学習するべき内容を積み重ねていかないと、いつまでたっても効率の良い学習は望めません。先ほども申し上げましたが、文法の学習はあまり長い時間を割くべきところではないので、少ない時間を上手に使っていかねばなりません。
そこで、今回は文法の基礎となるところを改めて押さえておくことにしましょう。以下、しばらくの間、文法の基本を学習していくことになりますが、文法を苦手とする人は是非とも参考にしておいて下さい。
■ 文章の仕組みと文節
文章はいくつかの段階をへてでき上がっています。
文章>意味段落>形式段落>文>文節>単語 要するに、一つないしいくつかの単語が集まってそれが固まりとなり、さらにその固まりがより大きな固まりとなって最終的に文章になります。文法で問われるのは一般的に「文」以降の固まりで、それぞれの分類ごとに学習しておかねばなりません。では、次の一文を見てみましょう。
「しかし、彼は夜になってもひとりで勉強をし続けた。」
この一文をまず文節ごとに分けて、それぞれの役割を考えてみると、この文がどのような言葉の集まりでできたものかが、大まかに理解できます。そのためにはこの文の可能な限りのところに「ネ」「サ」「ヨ」のいずれかを入れて読んでみて下さい。それらが当てはまったところこそ文節の切れ目になります。
「しかしネ、彼はネ 夜にネ なってもネ ひとりでネ 勉強をネ し続けたヨ。」
「夜になってもネ」とついくっ付けてしまいそうですが、できる限り「ネ」「サ」「ヨ」を入れることを忘れてはいけません。これ以上のところに入れると、その言葉の意味がおかしくなってしまいますので、結局この一文は七つの文節の固まりであることが分かります。そして、この文節というものは、意味がはっきり分かる組み合わせの一番少ない単位を表します。ちょっと次の二つの文節を見て下さい。
「しかしネ」〜「しかし」は一つの言葉であってこれ以上切れません。
「勉強をネ」〜「勉強」と「を」の二つの言葉でできていますが、無理に分けると「勉強ネ、をネ」とすると意味不明になってしまいますね。やはり「を」だけでは意味が通じません。
つまり、意味の通じないものは前の言葉にくっ付けてひとかたまりとし、その言葉一つだけで分かれたものもそれをひとかたまりと考えて「文節」と呼ぶわけです。
次に文節ごとの持つ、文の中での役割を考えてみましょう。
文節には次の五種類の役割があります。
1.主部〜主語を含む文節で、その文の中心となる人やものごとを表します。
2.述部〜主語の人や物事の行動やようす、名前などを文末で表します。この主部・述部だけで最低限の文が成り立ちます。
3.修飾部〜下に続く他の言葉を、よりくわしくするための言葉です。
※ 上記三つが文の中では大多数を占めます。
4.接続部〜接続詞(つなぎことば)の部分です。
5.独立部〜あいさつやかけ声など、下に続く文とは意味の上で直接関係しない部分です。
※ この二つはほとんど文頭にあって、「、」をともなうのが特徴です。
これらを考えた上で先ほどの文を見てみましょう。
「しかし、彼は夜になってもひとりで勉強をし続けた。」
まず、最初に主語と述語を探しますが、これは必ず文末にある述語を先に押さえておいて、その上で「そうしているのはだれ?」「そうなのは何?」のように考えながら、前にもどって主語をつき止めます。この場合、述語を含む文節である述部は「し続けた」になりますから、「し続けたのはだれ?」と考えればすぐに主語が「彼」であることが分かります。ですから、主語を含む文節である主部は、「彼は」になりますね。
次に残りのものを考えますと、初めの「しかし、」は前の文の内容とは逆の内容を後に続けるときに用いるつなぎことばであることが分かります。ですからこれは接続部です。これ以外の「夜に」「なっても」「ひとりで」「勉強を」は、全て修飾部になりますが、では一体それぞれがどの言葉をくわしくしているのかを考えてみましょう。
まずはその言葉がどの言葉と直接意味の結びつきがあるかを考えるのですが、一番楽なのは一つ一つばらばらにくっ付け合わせてみて、意味がすんなり読み取れるものを答えと考える方法です。
この場合「夜に」「なっても」・「夜に」「ひとりで」・「夜に」「勉強を」・「夜に」「し続けた」の組み合わせが考えられますが、「夜にひとりで」と「夜に勉強を」ではつながりが中途半端になって、結局何なのか(どうなるのか)分かりません。可能性として「夜になる」意味の「夜に」+「なっても」と、「夜にし続ける」意味の「夜に」+「し続けた」が残りますが、基本的に修飾語は「、」をともなわない限り、近くのものにかかっていくので、「夜に」は「なっても」につながります。
同様に「なっても」は「し続けた」にかかり、「ひとりで」も「し続けた」、「勉強を」も「し続けた」にかかることが分かるでしょう。ただし、この中では「なっても」の場合、先に「夜に」を受けている訳ですから、それを合わせて「夜になっても」「し続けた」と考えた方が分かりやすいですね。
文節の基本的な話は以上ですが、次回は主語・述語・修飾語からみた文の形式を考えてみたいと思います。
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