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 推薦入試においては、まずこの制度があること自体が問題でしょう。つまり、入試とは努力した者がキチンと報われるという「成功哲学」を学ぶ場でもあったはずです。しかしながら、「先生にいい顔してアピールし、評定を高めておけば」「コネがあれば」世の中渡っていけるということを教える場になってしまったのがこの推薦入試と言えるように思います。事実、子どもたちはそのような意識で推薦入試を捉えています。

 また、一般推薦の他に、スポーツ推薦という制度がありますが、こちらの方が罪が大きいかもしれません。これは、そもそも高校の部活動顧問がスカウトに回り、時には子どもが所属するクラブチームの代表者などのコネで情報が回り、スカウトが行くなどという暗躍もあるようです。生徒の自宅に顧問が訪問し合格を確約するなどということも実際行われているようで、語弊を恐れずに言えば、金銭の絡まない裏口入学のようなものです。

 これが他の特技についても行われているのなら問題は少ないのかもしれませんが、スポーツに限ったものであることに大きな問題点があります。そもそも部活動とは学校教育の中での正課ではありません。正課でないもので入試を判定するのであれば、趣味でやっていること、例えばTVゲームの全国大会で優勝したとか(実際私の塾の生徒にいました)、釣りが得意であるとか、ロックに詳しいとか、そのようなことでなぜ推薦が行われないのかが大いに疑問です。

 そもそも芸術や体育分野は先天的な才能や能力の差が大きく、努力だけではどうにもならないものであるはずです。ですから、公平に誰でも努力すればそれなりの結果が得られる「主要5教科」で合否決定をしていたのではないでしょうか? 才能を伸ばしていく指導や個性を磨く指導は大変素晴らしいことであることは重々承知しているのですが、この制度は部活動顧問の不必要な対抗意識と横暴さを招き、また生徒の謙虚な努力を無にする制度である面も少なからずあるのです。

 学力低下や中学生の暴走を嘆く前に、推薦制度の見直し・「構造改革」をするべきでしょう。

 [TEXT:亀山 卓郎(明窓学院)]

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